これは貴方への手紙です

これは、わたしの文字ではなく、
貴方とわたしの、あるいは、彼と彼女の、文字についての話です。


感情に取り残された文字は
悲しいなって呟いている
否、
文字は、呟かない。
呟きたいのは、わたしだ。


文字を取り残して、文字の無い場所へ行きたくなる。
文字の無い時間を愛しい誰かと共有したくなる。
そんな私は今日も文字を撫でて、文字を生んで、文字を追うのでした。


文字は、あるいはすぐに失ってしまう手がかりだ。
それでも私は、何度でも、掴もうとするんだろう。
繰り返し、繰り返し、
そうしていつか、確かなものが積もればいいな。
わたし“も”そう思います。
なんてね。


そうやってまた、選んで、話して、無視して、遊んで、笑えばいいよね。
私はいつまでも貴方と文字で遊んでいたいって思います。
これからも、どうぞよろしく。