空中庭園物語

asps2006-04-30


彼の胸元でわたしは話す。
彼女を抱きながら僕は聞く。
「何の為に生きてるかって?
楽しむためよ。
ううん、ほんとうはその先。
満足するためにわたしは生きているの。
みんなひとりなのよ。だから楽しいし、だから悲しい。
わたしね、いつまでも、同じ答えを求めているの。
何回も何回もそれを聞いて、正しいんだって確認して、安心してるのよ」
僕には彼女のぬくもりが感じられる。
彼女もきっと、僕のぬくもりを感じているだろう。
ここは、世界の終りだ、
そう思った。