UP TO THE WORLD #1
どこか遠くへ行ったような、何かに半分浸かったような、あたらしいSyrup16gがあすこにいたような気がした。いつもマイクスタンドにささっているピックが、今日はひとつもささっていなかったことがなぜだか気になった。
それにしても五十嵐さんは雨男で、でも今日は結局晴れたのだった。
どこまでもかなしい曲をどこまでも美しく紡ぎだすその様に立ち尽した。
悲しくて、嬉しくて、何回も泣きそうになった。
きっと彼は、一歩を踏み出したのだ。
こんにちは、と、さようなら、を、同時に聞いてしまったような、そんな気がした。
「無効の日」が、すごくすごくよかったです。