2008-06-26から1日間の記事一覧

引用、その21

ふとんのなかにいるまま、窓にあたっては流れるしずくに目と耳をよせる。まぶた深くにある滝をのぞいたように、銀のすじが奥まっていく。骨すじに響きがしみて、しずまる。東京は、慈雨の季節になっていた。 とおく近く、天の鳴らす無数の太鼓は、むずかしい…