引用、その5

asps2006-07-07

「ヨクサルがあんなに無関心なのは、おかしいと思わないか。」
フレドリクソンのへんじはこうでした。
「そういっちゃいけないね。それははんたいで、ヨクサルのほうが、あんがいいろいろと気をつかっているのかもしれないよ。おちつきはらって、てきとうにね。
 ぼくたちは、いちばんたいせつなことしか考えないんだなあ。きみはなにかになりたがってる。ぼくはなにかをつくりたいし、ぼくのおいは、なにかをほしがっている。それなのにヨクサルは、ただ生きようとしているんだ。」

ムーミンパパの思い出/トーベ=ヤンソン著・小野寺百合子訳/講談社